昨夜は「大パルコ人 メカロックオペラ R2C2」の公開通し稽古(ゲネプロ)を鑑賞。
宮藤官九郎演出、脚本作品。という前知識程度しかない状態でパルコ劇場へ。
ロックオペラでした。
これは公式サイトにもそう書いてあるんでネタバレではありません(最初正式なタイトルさえよく知らなかったのでロックオペラであることすらしりませんでした)。
ドリアン助川の金髪先生とか通しで見てた人は「ああ、あれな。」という程度の、ちょうどいいレベルとボリューム感でロックの小ネタが詰まってます。みうらじゅんの著作物などを参考にしてもいいですね。
かなり真摯にロックというモチーフに取組んだ作品なんだと思うのですが、大人計画のファンと音楽(ロック)ファンは、クロスする個所があるのでしょうか?演劇界に詳しくない状態で言ってますが、基本的にロックオペラってロック好きが見るものですよね。
なんでこんなことを考えるのかというと、ゲネプロ見て音楽好きも見に来るとけっこう面白い内容ではないかなあ。と感じつつも、演劇ってパプリシティが出るころには実質「終わってる」表現形式だとも痛感したわけですよ。コンシューマーにとっては。つまり、日頃音楽コミュニティにいる人間が「へーこんな芝居があるんだ」と気付いた頃にはチケットが取れない。
ずーっと大人計画なり、芝居なりのコミュニティに属してないと、おいそれと鑑賞できないわけです。今回、そのコミュニティに属していてもチケット取れなかった人もいると聞きます。また、音楽と違って芝居ってパッケージ化してからの再現性が著しく低い表現じゃないですか。だから見るしかないけどもう遅いと。
多分これは制作側も承知の上で、音楽的要素と演劇的要素のバランス配分などをはじめ、いろいろ細かい調整があったろうと推察します。
それはさておき、私は、ある秘密を知ってしまいましたよ。
宮藤官九郎は、ギターがうまかった。
「役者としては」というエクスキューズを外してもいいんじゃないかなと。
観賞後スタッフの人に宮藤さん、ギターうまいねと言ってみたら「あたりまえじゃないですか〜グループ魂ってバンドやってますから〜、知らないんスか〜」と空気読めない間抜け豚野郎的な扱いを受けた私ですが、メジャーデビューしてる=ギターうまいとは厳密な意味で、限りません。
あのギターの上手さは今後の宮藤官九郎にとってどう作用するのでしょう。
というか、あれを今後どうしたいのか、知りたいです。
そもそも楽曲がクソならロックオペラとして体裁が整いませんから、演出家として命がけで演奏力に磨きをかけたのかもしれませんが。
アコースティックが特によかった。
芝居に関しては過去の宮藤作品を見た経験がなく差分が取れないのでよくわかりませんが、宮藤は立派なギタリストである。ということを確認した次第です。
宮藤がギターと芝居の流れのバランスをどう取るか。ここはチケットが取れた方、しかと見届けて下さい。また、音楽に流されない片桐はいりの岩のような演技も必見です。あ、ロックつながりですね。
今日から本番です。