2010/12/21

目指せ!ポーランド人

突然ですが、私は来年にもポーランド人に転職すべく、今からRosetta Stoneでポーランド語を勉強します。

どうしてポーランドなのか?それは..あまりにも知らないから..。
わたしがポーランドといって想像できるのは”アンジェイ・ワイダ”ただひとり。ワイダは映画「灰とダイヤモンド」の監督で、数少ない巨匠です。でも灰とダイヤモンド、観たのが中学生のときとかで、時代背景がわからなすぎ、まったく理解できなかったです。ただ主人公のマチェク役の人(今調べたらズビグニエフ・チブルスキーというたのもしい名前でした)が幼心にかっこよくてドキドキしたのに劇中えらい寂しい死に方をした。というのをおぼえています。

そんな謎のポーランド。80年代まで社会主義国家で、90年代初頭に民主化されて今に至るということくらいしかわからないポーランド。
大丈夫でしょうか。
だいたいRosetta Stoneで語学勉強しようと思ったのも、この仕組み(TRY. RosettaStone)でトルコ語を勉強したいちるさんのしゃべる様子が面白くてうらやましかったから。芸として外国語を身につけたいという意気込みですがこの初期衝動は正しいのでしょうか。

そして記念すべき第一回ポーランド語学習の成果は...正答率80%

そして学習して30分経過した現在頭に残っている単語は「ジンンドゥブレ」(たぶん、こんにちはの意味)

大丈夫でしょうか。
ヘッドセットしてひとり「オナピーニャ!」とか叫ぶのがたのしくなってきたので大丈夫だとは思いますが、これからひと月のあいだどこまで行けるか、がんばります。



ポーランドとも映画とも全く関係ありませんがもの凄くドSな歌詞ではっとしました。

2010/12/17

AndroidアプリUIデザイン&プログラミング を読んだぜ!

本書は、かつてここまで包括的にアプリ制作を解説しまくった書籍があっただろうか。いや、無い。というほど網羅的な内容です。
もういきなりUIデザイン&プログラミングなのに著者ひとりですから。昔サッカーの神様ジーコが人差し指を立てながら「ひとりでできた!」と嬉しそうに叫んだのはなぜかサラ金のCMでしたが、この本を読んでもしUIデザインとプログラミングがひとりでできたらわたしもジーコのように叫んでしまうかも...。と、思いつつ、うほうほ言って読みましたけれどもやっぱりプログラミングは難しいですね..。Activityうんぬんのところくらいはなんとなく理解できますが、C2DMあたりではもう読みながら目をそらしていました。
ただ、ビジュアル的なデザインに興味がありながら、プログラミングの構造もだいたいわかっているといったクリエーターは世の中にたくさんいます。例えばFlash開発者でビジュアル的にも凝ったコンテンツを作ってしまえるかたなどは、画面を作るというアプローチからがーっとAndroid開発のキモまで連れて行かれる本書で学習すると非常に効率よく技術が習得できますよ、絶対。
あと、Androidアプリを個人的に開発しているかたで、デザインも開発もひとりでやりたい。というかたには前半のデザインプロセスに関する解説が効くでしょう。実際にデザインを手がけないまでも、デザインするということは何をどうするということなのか、というトピックが、根性論抜きで淡々と書かれているのはすごいです。

ところで矢野は本書を読んで「開発者ってもんは基本的に、自分ひとりでどこまで行けるか、ってのを突き詰めてみたくなる生き物なのかも、しんねえなあ」と感じました。
デザイナーは違うんですよ。デザイナーは自分が欲しいものじゃなくて相手が欲しいものは何なのかという、究極の伴侶視点で物事と対峙しますから。自分が欲しいものを作るのはクリエーターといってまた違う職業の人です。
それに設計も含めてビジュアルまでのデザインクオリティって、結局のところ「そのプロジェクトに関わった人間の数」で決まったりするものなのですよ。どんだけの人が口出ししたか。ぐっちゃぐちゃになった要望を「ぐあー」と言いながら丁寧にバラして、いろんな人に耳元で「わー」と言われながら再構築したものが「デザイン」という結果なのであります。
再構築する課程でどんだけ人の言うことを聞き取ったか、そのうえでどんだけ集中できたか、がそのまんま質になるわけですから、大事なのはもう「わー」のほうなんですね。
わたしなんかはなっから「ひとりでデザインはできん」と思っているものですから、このように全工程をひとりで。という前提のもと解説した書籍はすごく新鮮でした。渡嘉敷さんは本書のなかで

”開発者ひとりひとりが自身にしかできない個性的なものを作るという考え方で、作成したデザインに対する責任を持って挑みます”

と書いています。これぞイノベーション指向。ロマンです。たしかに、言われてみれば自分にも思いつくことがあるなあ。わーっと要望を聞いて整理しつつ、それがある一定の量を超えたとき「なんだかんだ言ってここはデザイナー自身がやりたいと思う方向に振るしかないわな」という境地に達することありますよ。

ひとりアプリ開発を目指すということは、そういう境地に立ちまくった猛者がイノベーション探しに旅立つということなのかもしれんな。と妙にマッチョな想像が駆り立てられる書籍でした。



最高を求めて終わりの無い旅をするあなたへ..トカちゃんの「AndroidアプリUIデザイン&プログラミング」を是非

2010/11/18

Simeji4.5リリースしました

Android向け日本語入力アプリのSimejiをアップデートしました。
詳しい概要はadamrockerのブログ

音声入力できるSimeji4.5をリリースしました。

でご確認ください。
では。

じゃなくて、ここでは新機能である音声入力の正しい使い方を説明します。
ソフトキーボードが売りのSimejiに音声入力付けてどうすんだ。というご意見もあるかとおもいますが、検索用に短いフレーズを入力する場合なんかはけっこう便利ですね。
でも声を出して検索するってどうでしょうね。「キャバクラ、六本木、早朝営業」とかあんまり声に出したくない...。というかたもいらっしゃるでしょうし、ちょっと抵抗あるのは当然だと思います。
ところで機械を口元にあてて一人で喋るので有名なのは、デビット・リンチのまったりドラマ「ツイン・ピークス」の主人公、デイル・パーソロミュー・クーパー捜査官ですね。子供の頃あれを見てはボイスレコーダーに憧れたものです。
あんなふうにかっこ良く独りごちることができたらいいですね。というわけで、音声入力をかっこよくこなす方法を考えてみました。

ポイントは

・できるだけ表情は真剣に
・端末をちょっとかたむけるとカッコイイ!
・親指は立てて

これでけっこうイケるんじゃないかと思います。新しいSimeji4.5で是非ためしてみてください。


注:パク森カレーのデリバリーは市ヶ谷店から5分以内の地域に限られます

2010/11/17

CSS Nite LP11/12ご参加ありがとうございました

トレンドを真剣に切る原さんと矢野撮影:飯田昌之

全員の目線が微妙で味のある懇親会でのひとコマ(撮影:飯田昌之

2010年10月9日(土)、2010年11月13日(土)と開催したデザイン特集のCSS Niteでしたが、ぶじ終了いたしました。
矢野は一回目にデザイン原則の解説、二回目にデザイントレンド切りwith Kara design原さんで登壇しました。
私自身、いろいろな切り口から日頃の業務の参考になるお話がきけました。参加者のみなさん、登壇したみなさん、主催のみなさん、ありがとうございました。

ここ10年くらいですっかりWebやネットが情報インフラとして定着して、Webサイトは企業のコミュニケーションの中心になりました。
コミュニケーションデザインといえばCMとか広告を思い出しますね。一時期Webデザインはそういう分野のクリエーティブのクオリティに追いつこうと、いろいろ悩んでいた時期もあったようにおもいます。
ところが需要が高まるにつれ、Webはそのインフラを所有する組織の戦略や、管理保守、運用の都合などなどまったく公共の建築計画のような「都合」との綱引きのなかで表現を考える必要がでてきたりと、そのデザインプロセスは、まったく独自の方向に舵を切っています。
そんななか、開催したLP11/12全体のメッセージは、たのしく自己鍛錬。だったのではないでしょうか。
自分自身でWebを介したサービスを立ち上げる、心理学的なアプローチでデザインを見る、一流の仕事のしかたを知る、トレンドを俯瞰する、といった今回のセッションは、デザイナーとして、たのしくいろんな課題を受けて立つために、思考を柔らかくすることに効果があった。と、私自身考えています。
また、好奇心おう盛なみなさんとお会いできる日を楽しみにしています。

2010/09/03

CSS Nite LP, Disk 11「Designer's High」Part 1受付開始!

CSS Nite LP, Disk 11「Designer's High」Part 1

昨日から受付開始しました。

デザインはだいじだ。デザインってすごいんでしょ。デザイン欲しいな。でも、デザインて何よ?
デザインという言葉は、いろんなところに登場しては人々を妙な気持ちにさせます。
わたしはいつでもデザインを「つかいやすくする行為」「わかりやすくする行為」「つかいたくさせる行為」と説明しますが、それもうまい説明だとは思っていません。何をすればそうなるのか。を説明し切るのは難しいです。
ですが、デザインに興味のある人ができるだけたくさん集まる場所で、ひとりひとりが問題意識を持ってデザインを考えることは唯一、デザインのなぞにせまりながらも、デザインを1つの技としてくりだすことができるようになる方法だと考えています。
高度なデザインが要求されるプロジェクトの具体的なデザイン術から、グラフィックデザインの理論、デザイナのキャリアパスから人間の行動とデザインの関係解剖など、複数の視点でデザインの技を習得するイベントです。
デザインという気持ちにうずくみなさん、どうぞご参加ください。

出演は
原 一浩(エフエックスビイ)
矢野 りん
長谷川 恭久
中川 直樹(アンティー・ファクトリー)
山口 有由希(フロッグマンオフィス)
鷹野 雅弘(スイッチ)

※なお今回は9/11までの早期割引7000円と、次回実装に関するアイデアやデザイントレンドにフォーカスしたLP12とのセット割引1,2000円のメニューを用意しています(一般は8000円です)。

2010/09/02

XperiaのPOBoxにSimeji互換のプラグイン機能追加


mashroom, originally uploaded by yano rin.

ぼくは「Simeji」のなかにはいってる「マッシュルーム」です。
いま、Xperiaのなかで「POBox Touch 3.0」くんをたすけるおしごとしています。Simejiは「おうえんしてる」といってくれました。
がんばります。あ、ちなみにXperiaにSimejiをインストールしてくれてたら、ふつうにしごとしてるぼくがいますよ。
これからもSimejiとマッシュルームをよろしくね。

2010/08/30

千年女優

映画監督の今敏をしのぶ目的で「千年女優」を観賞しました。
今作品は過去に「パプリカ」しか観ていないわたしですが、一作だけでもその天才を知るには十分であり、それだけにこのたびの訃報は辛かったです。
そしてこれは、その千年女優についてなにか1つ言おうと色気を出してのエントリです。
同作に含まれる日本映画への数々のオマージュは、凄まじい物がありました。
わたしは日本映画にさほど詳しくないので実感としてあったのは東京物語のクライマックスの「わたくし、ずるいんです。おとうさまとおかあさまが思っているほど昌二さんのこと」のシーンの原節子の動きと表情くらいでした(セリフはまったく違うのをあてていましたが)。わたしのなかの小津映画の記憶がその瞬間、柱のように頭に刺ささったように感じたほどです。映画って凄いですね。また、そもそも本作の主役のモチーフは原節子さんですね。ご存知ないかたは是非小津作品を一度ご覧下さい。大変美しいかたです。

しかし一番わたしが色気を出して言及したいのは、冒頭とラストに出てくる宇宙船についてです。
みやーっと開く部分があるのですが、その部分が、日本映画孤高の巨匠、市川崑監督まさかのSF作品である「竹取物語」の宇宙船を想起させるのです。
市川の竹取物語は、日本映画史においてご乱心級の扱いになっていますが、わたしは関西人にしかなし得ぬ解釈として今も愛してます。そして千年女優のあのシーンは今敏監督の市川崑に対する執着を表すのではなかろうかと感じる次第です。
はずれててもかまいません。わたしは今も崑も好きなのです。そうだったらいいな、というわたしのエゴです。
ついでに竹取物語といえば1000年女王ですね。年がバレるのでもうこのへんでやめます。
あと1つ。
今監督のことを好きだと自認しているかたで、日本映画をあまりみていないかたがいらっしゃいましたらぜひいちどご覧になってみてください。面白いですよ。
市川崑なら「獄門島」とか取りあえずどうぞ。

2010/08/03

brochure


brochure, originally uploaded by yano rin.

MKデザインスタジオのためのパンフレットのモックアップ。
キーワードは

つくれる/たのしめる/手もとにおきたくなる

最小限の手間でペーパークラフトになるしかけをグラフィックで作っているのですが、手続きの説明をデザインスタジオそのものの説明の邪魔にならないよう整えるのが難しいです。
コンパクトサイズだと結構かわいい。
もっと考えます。

2010/07/29

Simeji&Dresskinでリア充になる方法

昨日SimejiのSkinカスタマイズ機能が公開となったことを記念して


マンガSimeji&Dresskin活用ガイド
- Simeji&Dresskinでリア充になる方法 -




を作成しました。
キートップのSkinをカスタマイズできるということは、お手持ちのAndroid端末を自分好みに染められるようなもの。ホームの背景とセットでカスタマイズしてしまえばもう立派な「ナンバーワンよりオンリーワンガジェット」のできあがりです。
そんなオンリーワンなスタイルをこの夏気になるあの人に、贈るというのはいかがでしょうか。


より詳しいトリセツはadamrockerのブログをどうぞ!

2010/07/05

mkデザインスタジオ 柿本美樹枝さん

柿本さんは「mkデザインスタジオ」を主催する建築家です。
サイトデザインのリニュアル依頼を受けてからのおつきあいで、非常に魅力的な女性として尊敬しています。
すっと伸びた細い首を頑丈でまっすぐな背骨で支え、静かに立ってらっしゃるフォルムはまるで鶴みたい。
そしてその体で「発想してから作り上げるまで。どう終わらせるかが問題。建築はときにセンスより体力ですよ!」とからっと笑うのです。

先日柿本さんと「一生を通じ、作り続けて生きるためにはどうしたらいいか。」という話をしました。
それは、作ることの原動力である「なんかしらんけど楽しい」というもの狂おしさの維持。いつでもわくわくとし続けていること。しらないことを知ったり、わからないことがわかったり、いきていることが、楽しい。と思う。そういう環境を維持することだろう。ということになりました。
その気持ちの基盤はやはり体力であり、体力に裏打ちされた自分への信頼感なのかもしれんと思いました。
こう書くと柿本さんがすごいタフな感じにきこえるかもしれませんが、実際はいろんな困難とは戦わずしてやりすごせるような、しなやかーな感じのかたなのでありますよ。

ところでmkデザインスタジオのサイト制作に関してはアット・ピーズの高津(こうず)さんが驚異的な仕事ぶりを発揮してくださいました。
スタイルの再現性の高さは言うまでもなく、作業スピード、問題解決の的確さ、運用面のアドバイスなどでみせた知識の幅広さはさすがプロ。頭が下がります。

サイト制作スタッフ
コンテンツ製作、情報設計 コピーライト mkデザインスタジオ 柿本美樹枝 http://www.mk-ds.jp/
コーディング、CMS構築 有限会社atP’s(アット・ピーズ)高津 利恵 http://www.psnet10.co.jp/
スタイリング担当 rockrin' 矢野りん

楽しい仕事でした。

2010/06/15

Android Bazaar and Conference 2010 Spring


セッション1つ担当しています。

 女がAndroidを選ぶ時
  • 矢野りん Tunakko あんざいゆき
    • 日本Androidの会 女子部
  • これが「スマフォの壁」だ! /女性の一般ユーザーの前に立ちはだかる壁をユーザーの声として紹介
  • 女性の「やっぱりデコ好き」は本当か /スタイリングという角度でアプリや端末を分析
  • 「デザインが良ければ売れる」を女性はこう見る /使いやすさとスタイリングに関するアンドロイドの課題をその解消方法を提案
お申し込み受付中!申し込みは 6/22(火) 12:00まで。


未会員の方は、先に入会してからお申し込みください。申し込みは下記URLからお願いします。

2010/05/25

Simeji4リリースしました



2010年5月25日(火)
adamrockerは、変な日本語入力ソフトウエアの「Simeji」のメジャーアップグレード版「Simeji4.0.3」をAndroid MarketおよびBlog「Throw Life」でリリースいたしました。
本バージョンの技術的な改良ポイントはadamrockerのエントリをご参照ください。
こちらのエントリでは新機能の「フリックの背景色選択」と「スキンの着せ替え」についてお話します。

脱もっこりから半年

「キートップの背景に好きな色とか画像をあてがえたら面白いだろうなー」という考えをadamrockerが最初に持ったのは、今を去ること半年前。2009年11月18日リリースのSimeji3.9のタイミングでキートップを「脱もっこり」させた時期にさかのぼります。キートップデザイン修正にあたり、adamrockerが矢野に課したリクエストは「背景をカスタマイズしたとしても使い勝手の変わらないデザイン」でした。
当時からスキンを差し替えるという機能はすでに実装が完了しており、adamrockerは2009年11月30日のイベントAndroid Bazaar and Conference 2009 FallのBazaar会場でひっそりその機能を搭載したSimejiプレビュー版を来場者に自慢しています。

そこから今日までリリースに時間を要した理由はいろいろありますが、ひとつはadamrockerが「かなりの数の選択肢から選べるようにしたい」という希望を持っていたからです。まとまった数のスキンをネットワーク上に置いておき、そこから選べるようにするという機能を実現するため、サーバの準備からアプリとの連携部分までいろいろと試行錯誤しておりました。

スキンが差し替えられるようになると気になるのはフリックの背景色です。これまでは青いグラデーション1種類だったところを、背景に合う色をユーザー自身で選び、コーディネートできるようにと9色に増やしています。
また、機能以外のみどころとして、adamrocker自身が細部まで手をかけてイージングの調整をしたUIのインタラクションにも御注目ください。

スキンはこれからも順次種類を増やしてゆく予定です。
「こんなのが欲しい!」というリクエストがありましたら、どうぞ矢野までご連絡を。ユーザーの皆様と一緒に、日本語入力アプリケーション「Simeji」をより楽しい道具へと育てて行きたいと考えております。
今後とも、Simejiをよろしくおねがいいたします!

2010/05/19

CSS Nite in Osakaご参加ありがとうございました

去る2010年5月15日、大阪産業創造館 4Fイベントホールにて、CSS Nite in Osaka次世代規格特集に参加してまいりました。矢野はCSS3の概要と使いどころの解説を担当しました。CSS3といえばやはり画像に頼らずにリッチなUIを描画する便利なプロパティがメインの使いどころですね。ただし再現性にはブラウザの種類によりばらつきが大きいのが現状です。
セッションでもお伝えしましたが、このばらつきは、ブラウザを選ぶユーザーの「ニーズ」を洗い出す試金石にもなりえます。表現がリッチだから、このプラットフォーム、このブラウザを選ぶ。というユーザーは必ずいらっしゃいます。また、そうした選択権がユーザーの側にあるというのもネットのテクノロジーがずっとまえから持っている優位性です。そんな世界ですべての表示環境での再現性に固執するのはナンセンス!わかったかーこのお客様めー!というわけで、最後はやみくもにandroid端末をゴリ押しした、矢野でした。大阪また行かせてくださいね〜!!
ではでは、おかださんが撮影してくださった会場の写真をどうぞ。人前でデコを出すな!という指摘もあるため、ラストオブデコ写でございます。

爆笑中


左から丸山章さん、白石俊平さん、矢野、羽田野太巳さん


photo by おかだよういち http://s-style-arts.info/

2010/03/24

どうしてそしきはくさるの?

今日は「どうしてそしきはくさるの?そしきがくさったらどうするの?」という問いに対して真剣に向き合わねば書けないメールを書いていたため、午前中いっぱい時間をつかいました。
と、ある組織のやりかたに賛同できない部分があれば、その部分を指摘し、苦言を呈することが、ひいては社会という組織の劣化を拒否することにつながる。それをおこたる、みてみぬふりをするのは怠慢であり、責任放棄だ。というご指摘への回答を作成していたのであります。
書いていて気がついたのですが、わたしは「正義とは、こうだ!」という考えがまったくないんですね。
なので「そしき、こうあれかし!」の「こう」がなくて、苦言を呈そうにも地盤がないからお話が組み立てられないという。
たとえそしきが官僚主義的ルールにのっとってうごいていて、そのルールにのっとりえらくなることが勝ちのゲームを繰り広げることが恒常化し、結果勝ち上がった人々がそしきを私物化してしまったあげく、都合の悪いパーティをオレオレルールでとりつぶしたりなんかしても、「ああ、もう、しょうがないなあ」としか思わない。
けしていいかげんな気持ちで動いているわけではないんです。どうしてそしきはくさるの?という問いを考えると、そうならざるをえない。だって官僚主義的ルールにのっとったゲームを開始してしまうひとはきっと、その組織に参加したときはやりたいことなんかなくて、だれかに「行ってこい」って言われたから来ただけで、つまんなかったから主旨と違うゲームに夢中になっちゃっただけなんだと思うんですよ。
そこじゃないでしょ〜。と言ってもその人はゲームをやめない。人間、やってて面白いことに夢中になるのはしかたがないですから。

それに、わたしは組織の劣化を拒否して社会の劣化を防ぎたいと思わないです。社会における自分の居場所をクリーンにしておきたいという気持ちがないです。
最近気がついたんですが、私は居場所なんかなくてもいいんです。ただ、大事な人と一瞬でも手をつないでいられたらそれでいいんですよ。
だからこっからここまではおれのシマだとか、リーダーを糾弾して正義を、自由を我らにとか、トップダウンとかボトムアップとかピラミッドとか組体操とか、いいんです。
ほんとにそうおもってます。すみませんでした。

2010/03/17

イベント:DevFest 2010 Japan

2010年3月11日、DevFest 2010 Japanに参加してきました。
矢野はデザイナでプログラミングの知識はまったくありませんが「何かを作ることでよろこびを感じたい」という純粋な衝動に溢れた会場はとても居心地がよく、楽しかったです。
矢野はSimeji開発チームの相方(というか、おやびん)であるadamrockerと一緒に「たのしいアンドロイド」と題したUIデザインに関するセッションを担当しました。

※矢野が異常に小さく見えるのは遠近感のせいではありません。

そのほかの写真
撮影devfest写真部のみなさま

その他の詳細は
Google Japan Blog: 皆で作り上げた DevFest 2010 Japan
または、adamrockerのブログ
Throw Life
でもご確認ください。

矢野はAndroidのコミュニティに参加していろいろと活動をしているわけですが、プログラミングのことを深く理解しているわけではないことから、オープンソースの本当の意義などを理解できていると自分では思っていません。
ですが、そうした文化になじみのある開発者が集うコミュニティが、ピュアなクリエーティビティにあふれているということをそばで見ていて強く感じることがあります。

頼まれてもいないのに、何かやる。したくなる。

この衝動はデザインという仕事がずっと前に無くしただいじなちからだったようにおもいます。
いや、ほんとうはすべての仕事が、このちからを無くしているのかもしれません。

考え方ひとつでそのちからを取り戻すはできるのだろうか。どうすればこの会場に居る2000ものひとびとのように、好奇心にあふれる前向きな笑顔を普及させることができるのか。つまらない作業を、たのしい行為に変える力を。義務を、しがらみを、興味と、連携に。

と、そんなとりとめのないことを考えては、開発者たちのくったくのない笑顔に癒されるのでした。
近いうちに、お返しがしたいとおもいます。

2010/02/02

なうロマンティック

日本アンドロイドの会女子部のサイトに「ナウロマンティック部長」と書いたのですが、いまいち元ネタが伝わっていないような不安がありますのでこちらのほうに元ネタを念押ししておきます。

KOJI2000


真面目に取ってはだめです。
これは95年、今田耕司がTOWA TEIとコラボしたおもしろ楽曲です。
が、ふつうに楽曲として好きです。
今田耕司細いとか、映像が古い(これはわざとの範疇です)そういうことは抜きにしても。
ところで本楽曲を収録しているKOJI2000の、I LOVE AMERICA(アメリカ大好き!)っちゅうアルバムはかなり良いです。
今きいてもたぶん遜色ないと思います。
笑いもありますし。東野と一緒に歌っているへんな曲は当時結構笑いました。

安田のねえちゃん目が細いいつもめをあけていてもつぶってる。イエー!
安田のねえちゃんブサイク〜。

というだけの曲です。

2010/01/27

開発者っていいな

1月22日金曜日、トライデントコンピュータ専門学校名古屋によんでいただき、デザインの講義をしてきました。
学生さんたちはみんなとても積極的でキラキラしていて、わたしにとって、とても良い時間をすごすことができました。ありがとうございました。
その講義のあと、トライデントの先生がたが懇親会を開いてくれました。
日本アンドロイドの会の名古屋メンバー(with 安藤恐竜たん)や、地元のウェブ制作会社のみなさん、アクアリングの平野さんなどお久しぶり、はじめましてのみなさんとたくさんお話ができました。
お話のなかでもハワイが和歌山の一部だったこと(うそです)をおしえてくれたniwasawaさんが説明してくれた「JAVAはめんどうだけどすごいんだよ」のお話はとても面白かったです。
なんでも..単純なたてものを短時間でつくるような言語よりてつづきは面倒だけど、とてもふところがおおきい言語だからまるで街のような構造を作ろうと思ったらつくれてしまうような言語なんだよー。と。
ただイメージですげえ!とおもしろがるのが精一杯のわたしですが、話をききながら、大好きなマザーグースの詩をぼんやりおもいだしていました。

これはおうこくのかぎ
そのおうこくに としがあり
そのとしに まちがあり
そのまちに とおりがあり
そおとおりに こみちがくねり
そのこみちに にわがあり
そのにわに いえがあり
そのいえに へやがあり
そのへやに ベッドがあり
そのベッドに かごがあり
かごのなかには あふれるはな

はなはかごに
かごはベッドに
ベッドはへやに
へやはいえに
いえはにわに
にわはこみちに
こみちはとおりに
とおりはまちに
まちはとしに
としはおうこくに
これはそのおうこくのかぎ

谷川俊太郎 訳

おうこくのかぎをみて、かごのなかのあふれるはなまでつかむことができるひともいるんだろうな。
開発者っていいな。うらやましい。とおもったのでした。

2010/01/07

tunakkoさん

Women's Smartphone Network(WSN)を主催し、日本アンドロイドの会の女子部として活動してくださっているtunakkoさんと、上野のコカレストランでタイスキをしまくりました。
刻みパクチーをタレにばんばか入れながらゲラゲラ笑うふたりはまるで数年来の友達か同僚のように見えたかもしれませんが、初対面です。
矢野はtunakkoさんがWSNという活動をしているのが実はとても不思議でした。
というのも、ブログ記事を読むにtunakkoさんは純粋にガジェットが好き。という衝動のみで活動なさっているように思えたからです。もちろん活動というものは衝動が必要なのであたりまえのことではありますが、その衝動は「仕事に繋がるかもしれないから」とか「データがほしいから」といったような冷えた落としどころに向っていくものだからです。しかしながら、WSNにはそれがない。わたしは、そこに興味を持ちました。
そして、わたしの「なぜWSNをやっているの?」という幼稚な質問に答えたtunakkoさんのお話はとても面白かった。

子供がまだとてもちいさかったとき、家からも思うように出られずストレスを抱えていた自分にとって助けになってくれたのはPCであり、ネット。女性でこうした気持ちを持っているひとはたぶん少なくない。ネットは女性を情報端末に強くした。もうネットと情報端末、女性は切り離せない関係で、かつ、女性のガジェット使いこなし方は実はすごく進んでいる。
ところが、高機能の情報端末のマーケットに「女性」は入っていないみたい。これだけ必要としているのにもかかわらず、持っていることに満足したり、わくわくしたり、させてくれる端末やツールがない。ここを初めて満たしてくれたのがiPhone。ほかのメーカも「女だから難しいことはわからないんじゃないか」とか「女は小難しい情報端末なんて使いこなせないだろう」という思い込みはそろそろ棄ててもいいんじゃないかな?

たしかに、わたしもその通りだと思いました。
そして、tunakkoさんがWSNをやっているのは、そうした思い込みを棄てさせるため、というよりは、出来る範囲ででも、楽しくガジェットを使う方法を仲間同士で探してみたいということが理由の1つのようでした。

とても楽しい衝動ではないでしょうか。また、仕事じゃないからこそ、そうしたガジェットをめぐる女子の冒険は楽しくなるのでしょう。
そして男性のみなさん。「え〜むずかしいの、わかんない!!」と、言ってくれる女子はただ男性の説明欲を阻害しないようにと気を使っているだけなのかもしれませんよ。
そんな女子にかぎって、ポケットのなかにはずっしりと存在感のある、デコったNexus One(日本未発売)を忍ばせているのかもしれません。