2009/09/02

「WEBデザインメソッド 伝わるコンテンツのための理論と実践」刊行記念イベント

「WEBデザインメソッド 伝わるコンテンツのための理論と実践」刊行記念イベントとして、「WEBデザイン!ビジュアル系」というタイトルのイベントをワークスコーポレーションさんに企画していただきました。

あらかたの内容はワークスさんのサイト上に掲載してあるとおりです。
しかし!大事な情報がヌケておることに気がつきました。それは、今回のお話の対象となる方は誰なのか、というターゲットに関する情報です。

あらためて申し上げますと、本イベントの対象者は

・ビジュアルデザインって大事だよねえ。と日頃から考えてはいるけれど、いざというときその重要性をお客さんやスタッフに伝えられなくて、はがゆい思いをしているすべての人

です。
と、このように設定しておいて大変恐縮ですが、わたくし自身いまでもはがゆい思いをしている人間のひとりです。
これには理由があります。視覚的な情報をキャッチして人間が感じる「ステキー」という感情を観察し、分析する方法が現状では無いということになっているからです。
赤を見ると興奮する、とか、青を見ると落ち着く、とか、とんがった形より丸い形を見ている時のほうが、脳内のナントカという物質が増加してリラックス状態に入りやすい、とか、個々の視覚要素に対する身体反応を計測する方法はありますよね。でも、それが「ビジュアルデザイン」という総体になったとき、個々の反応がどういうふうに関係して「ステキー」に落ちるのかは誰にも分からない。ましや成果物(プロダクト)をや。だからよいものとわるいものを機械的に区別することは不可能です。ビジュアルデザインの善し悪しを説明するときは、揚げ足を取られる危険と常に隣り合わせなのです。

さらにビジュアルデザインの最終的なできばえは、8割かた直感にかかってます。
自分、数字出しましたね。すみません経験則です。
直感はなかなか他者と共有しにくく、定量化できないためにノウハウになりません。共有できんもんはワークフローから外すぜ!という考え方はよく米国人がしますが、デザインという言葉をもっぱら「設計」の意味で使うのも米国人ですね。ちなみにフランスやイタリアのような国の場合、デザイン=スタイリングという考え方が浸透しています。クリエータの理想を形にするため無駄な努力もいとわないという姿勢ですね。ことウェブを中心としたIT技術関連のデザインは、そもそも技術自体米国発祥であるためかスタイリングに関する話題はまあ置いとけ。という傾向が強いです。

ビジュアルデザインとは、なんと心もとない世界!

しかしながらですよ。やっぱり見かけは大事なのです。たとえウェブであっても。
こういうふうに考えるとその重要性がわかりやすくなります。
同じことができるふたつの製品があれば、外見的に優れているほうが有利である、と。

さきほど、ビジュアルデザインに対する人間の評価は観察できないと言いました。心もとない世界である、というように。
ですが、わたしは心もとない世界であるからこそ、指標となるのは、やはり、作る人間の主観的な直感しかないと考えています。これこそはなはだ感性だのみの意見ではありますが。

そして、それ(感性)をセンスと呼ぶのかどうかわかりませんが、感じる力というのはだれにでもあると私は考えています。

じゃあ感性を磨こうね!という話でもありません。
重要なのは、だれにでもある感性を、あますところなく発揮するために必要な前知識ではないでしょうか。それはツールの使いこなしかたかもしれませんし、色彩の基礎知識であったり、レイアウトのセオリーでもあります。よく、ツールなんか使いこなせても仕方が無いというかたもいますが、わたしはむしろツールを使いこなせないとどうしようもない、と思ってます。
感性を発揮するための環境をつくることが、ビジュアルデザインの質を左右するんじゃないでしょうか。

「WEBデザインメソッド 伝わるコンテンツのための理論と実践」は、この基礎知識、感性を発揮するための環境作りの一助になるように、と考えて作りました。
イベントでは感性についてのお話もできればと思います。

また、Web制作というお仕事には、やはり米国的な価値観が強いせいでしょうか、ビジュアルデザイン関連の話題については意見交換する機会がすくないのでは?とも思います(悪いことではないんですけど、もうちょっと多様性が欲しいところです)。当日お集りくださったみなさんとは、おもうさまビジュアルデザイン方面の意識交換などしつつ、参加者のみなさん同士も交流をふかめてくださればと期待しております。

ひとりでも多くのみなさまがご参加くださいますよう、心よりお待ち申し上げます!

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