こないだ久しぶりにSEX AND THE CITY 2(映画版の2作目)を観ました。
最初に観た当時私は30代で、SATCの登場人物とドンピシャじゃなかったですが、ファンタスティックなババアのファッションショーは夢いっぱいだし、ウケるポイントもたくさんあってものすごく楽しめた記憶があります。
キャリーたちに追いついた私は何を思うのかしら。と、軽い気持ちでリピートしたら、大変な衝撃を受けました。当時ゼンッゼン記憶にないシーンが強烈に記憶に残ってしまったのです。
唯一の専業主婦キャラ、シャーロットが雇っているベビーシッターがすごいボインだということです。
もちろん劇中でボインはアホほど強調(ノーブラで走り寄ってくる様をスーパースローで…とか)されていますから笑うところではあったのですが、それほど深い感慨もなく当時の私は笑い飛ばしていました。
しかし今の私は知っています。ババアが決して手に入れることができないもの。それがノーブラでも重力に負けない、ボインなのです。
人間、30を過ぎた頃から顔のあちこちに小じわが発生します。顔も痩せて目の周りの印象も変わります。
しかしそんなものは、ちょっといじれば治ります。ぐぐればいろんな方法が検出されます。
更年期障害とかホルモンの変化だって薬を飲めば治ります。婦人科に行きましょう。
なにをやってもどうにもならん。それがボインなのです。
内容量が少なければ増やせばいいじゃない。
という意見もあるかもしれません。確かにその方法もあります。しかしその方法でも周りを支える「皮」の強度の問題があり「ノーブラ」は非常に厳しいと言わざるを得ない。
とにかく40代になり、2度の出産を経験した私に最も刺さったシーンが、天然のボインでした。
監督的には「若さ」を表現する道具として最適だと、普通に選択した演出だとは思いますが、なんというセンスの良さだと今あらためて深く感じ入ります。
美魔女だなんだと小銭払って顔面をいじくっても、そんなもんで「若さ」と張り合ったって無駄だよwww乙wwと、一切ストレートに言わずとも、たった5秒程度の揺れるボインで語り切る。
そう考えると、なんかええ歳こいても女子目線で恋愛語ったところで「ハリ無えじゃんw」と思えばすごいシラける気がしてきました。
「レストラン予約してないとか怒る人いるけど、会って笑顔みせてくれるだけで十分」とか、小娘(具体的には20代)っぽいこと言ってるけどハリ無いからwww 張り合え無いから(もうダジャレ)。
もう自身の財力と欲望に対する素直な行動でガツガツ男を喰らいまくるサマンサ(SATC2では52歳になっていたバーキンが似合う芸能プロダクション社長キャラ)くらいの方向で、振り切るほうが「勝ち」だわ。と、清々しい気分になります。
いやー。40代になってから観てよかった。
ところでサマンサ役のキム・キャトラル先輩って、ロマコメ全盛期の80年代の金字塔的映画「マネキン」のまさに「マネキン」役でしたよね。Starshipの曲に乗せて都会の寂しい男の子にコケティッシュな魅力を振りまいていた彼女の現役感。still nothing’s gonna stop you です。