2016/10/09

かあさん部長として、とことん語り合う会に参加しました

セッション中やたらうろうろする娘。
ぬいぐるみが似合う司会の蝦名晶子さんと一緒に。

10月5日NPO法人あおもりIT活用サポートセンター主催「かあさん部長ととことん語り合う会」に講師として参加しました。
IT関連の話題というよりも、もうちょっと広く「仕事と家庭の運営ってどうやって両立してる?」といった大きい課題について、参加したみなさんの知見や経験を共有しよう!といった会になりました。
冒頭の数分は私の自己紹介も兼ねて私のキャリアと家庭的な変遷についてお話しして、そのあとは質疑応答だったり私が参加者のかたに質問したりと非常にインタラクティブなやりとりができました。

参加者の年齢は幅広く、20代から50代といったかんじで人生の局面もそれぞれ。でありながらやっぱり共通している思いは「自立することの意義をみんな知っている」ということでしょうか。パートナーを得たり子供をもうけたりする以前に、自分の人生の課題は主体的に解決したい。ここからあそこまで歩く。あるいは車で行く。と、同じ感覚で。そのためには経済的に、精神的に、自立したい。自立がなければ すぐに「歩かされた」とか「車を使いたいのに使えない」という(気分)に陥りがち。足は自分のものだし、邪魔をする人などいないのにです。みなさん、より良く生きようという意思に溢れていて素敵だったなあ。

当日のようすは斎藤美佳子さんのブログで詳しく紹介していただいてます♥
「かあさん部長」矢野りんさんと3時間たっぷり語り合ってきたった
http://saitoumikako.com/blog/1005mothers.html

ところで若い世代のかたに「子供を持つことによって諦めたことは何かありますか?」という質問をいただくことがあります。長男がまだ小さくて、子育ての仕事全体が把握できていなかった頃なら色々諦めたことを羅列できたかも。下の子が小さくて手がかかるいまは、何がいつまで続いて終わるのがわかるので、いろいろ後回しにしても諦める必要はないとわかります。とはいえ諦めたといっても「あと10分寝たいなー」といった程度のことしかないです。

人によってはもっと長時間仕事に没頭したいけど子供がいるから諦めた。といったこともあるでしょう。しかし私の場合20代のころ朝から朝まで働いて「ノー・フューチャー(絶対早く死ぬタイプ)」の称号をほしいままにしていたことから子供のおかげで多少寿命が伸びたんじゃないかと思うくらいです。今は帰宅後子供らに食事をさせるのが精一杯で夕食はほとんどとらないくらいで早寝早起き。健康そのものです。
とはいえ以前の睡眠時間は4時間ていど、食事は短時間で済むコンビニ弁当中心の生活で毎日明け方までPCに向かっていたころの自分は、今のようなタイムスケジュールで生活しろと言われてもそんなの無理だと思うだろうなあ。

座談会でとても印象的だったのは、子育てがすでに終了した参加者のかたがいらっしゃったことです。フリーランスで受託制作されているかたでしたが、マイペースにご自身の時間を思う存分使っていらっしゃる様子が笑顔やしぐさににじみ出ていらっしゃる。その様子を拝見するだけでも強烈に励まされました。親の介護とか家族の都合はあいかわらず課題として手元に残るでしょうが、子育て時代よりは自己管理に多くの時間を割けるようになるだろうと想像しました。

実は私自身現在最も興味があるイシューは、歳を重ねた時に変化した体と仕事とをどうやって調和させるか?ということです。
特に40代になるとホルモンバランスの変化で感情や体調のコントロールが難しくなります。離婚騒ぎで話題になったアンジェリーナ・ジョリー、絶対ホルモンバランス悪かったよね...みたいなことがざらにあるわけです。

40代で顕著なのは
・体力の低下
・集中力の低下
・好奇心の低下
です。

よーするに意識的に運動しないと筋力がつかなくなるほど基礎代謝が悪くなってくるため、芋づる式に体力が衰えてきます。と、同時に生殖能力から開放されつつある過程でホルモンバランスも変化して、気分のムラが大きくなって集中力が低下します。気力体力ともに衰えることにより、新しいことに食いついたり、慣れない場に飛び込むために必要な好奇心が減ってくるという。もう、これらの点を日々意識しないとものを作る仕事は継続できないでしょう。
そうかー。マドンナが若い彼氏をとっかえひっかえしてるのも、エンターテイナーとしての仕事を継続するためにやむなしなのかー。なんてな。

うーん。ここで私がこういう極端な例について思いを馳せちゃうのは、やっぱり東京というそれなりに競争が激しい場所に住んでいて、自然と武装モードで物事を考えがちだからだろうか。
と、いうのも今回青森で凄く感じたことに、青森という地域には「助け合いの空気」みたいなものが自然にあって、あなたができないときは私がやろう。私ができないときはたのんだぞ。という見えざる網のようなものがそこらじゅうにあるので、ただ座っているだけでもすごい気楽な感じになれるような、感覚がありました。

座談会で「産休中にヒマで書籍1冊書いた」と話しましたが、そう言いながらも内心私は「バカじゃないの。ゆっくり子供みてればいいのに。」という気分にもなってました。それも、青森の独特な、ふわっとした助け合いの空気にほだされてたからなんだろうなあ。と思います。
なので、なんかそういう場で、毎日カツカツと余裕なく過ごすさまを披露するのは、正直ちょっと恥ずかしかったです。

色々と自分自身の身の振り方を見つめる良い機会をいただきました。
旅館や空港でおじいちゃま、おばあちゃま、お店のかたにうんと優しくしていただき、親子ともども青森にすっかり魅了されて帰りました。また遊びに行きます!ありがとうございました。