2006/07/01

脱退と再結成

常に1つくらい「好きなバンドは?」に対する答えを用意しているわたしであるが、その1つが青天のへきれきで消滅したので悲しい。そのバンドはSillyFoolsというタイ国のオルタナロックバンドなのだが、訊くところによるとリードボーカルのトー君が脱退したことに端を発する。脱退ならバンドは存続するともいえるが、まあ、ボーカルの脱退=バンド(の価値、ほぼ)消滅と結論づけることに異論はあるまい。あっても知らん。宗教上の葛藤など、日本国内のバンドでは生まれにくい軋轢などもあるようだ。イスラームであるトー君は、酒の席で曲を披露するのも苦痛だったとか。タイ国はどんなに有名なバンドであっても、演奏する場所が居酒屋みたいなとこだったりするのは当たり前で、大衆音楽とはこれにぎやかし哉。酔った客がステージに上がって「いっしょに写真とってえ〜」と迫っても笑顔で応じるほど、エンターテイナーが聴衆のお祭り気分を曇らせることはない。でもなあ。酒入って喜んでる人をさらに喜ばすことは苦痛だったろうなあ。申し訳ない。かくいう私も、タイ国在住の折、アルコールをきこしめしたうえでSillyFoolsライブに足を運びました。ほろ酔い気分で大騒ぎしました。トー君心痛いかばかりか。本当に申し訳ない。もう飲まないから、脱退するなんて言わないで。考え直して。と、タイ語で言えたら伝えたいくらいなのである。
しかしそんな私にも、捨てる神あれば拾う神あり。1999年に解散し、大いに私をがっかりさせたKulaShakerが再結成した。Crispian Millsよおかえりなさい(や、The Jeevasっちうバンドでは日本で10万枚も売れたわけだが)。でもなあ。SillyFoolsいかないで。タイ語になじみがないと聴きにくいかもしれないが、オルタナロック好きな人はふつう以上に聴けるから。悲しい。