2006年05月10日11時14分
4月から中学校で使われている9教科134冊の教科書のうち、65冊に計208カ所の記述ミスなどがあったことが、文部科学省の調査でわかった。各教科書会社は文科省に訂正申請をしており、順次、正誤表などを中学校に配布するなど記述の修正を始めている。
(中略)
調査によると、記述ミスは中学校用教科書を出している16社のうち12社の9教科すべてで見つかった。誤記・誤植・脱字が多かったという。最も多かったのが国語で全体の約4分の1。主な例では「ひらがな」を「ひらなが」としたり、「立方体」を「立方休」としたりしていた。
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こういう間抜けはサイト制作においても近年非常によくあることではないだろうか。
制作手段のデジタル化のおかげでぎりぎりまで修正が効いてしまうことから、発注側の担当者のあたまのなかで段取りがめちゃくちゃになっている。という事態に直面したことは少なくない。
フィックスしたはずの原稿に対して加筆、修正してくる人。というやつだ。しかも、間違った情報に対する修正ではなく、なぜかこまかい言い回しを直したがったり、大幅な内容変更をしたがったり。
その結果、校正作業が甘くなって文字に間違いが出る。
制作に関わるスタッフ全員が中身に対して口を出したくなる傾向にあるのもデジタル現場の特徴であろう。
そして校正という地味ながら重要な作業をいつ、だれがやるのかがあいまいになる。
「ぎりぎりまで詰める」というのはクオリティを上げるための良い取り組み方だとは思うが、思いつきで最後まで中身をかき回すこととはまったくもって違うことなのはいうまでもない。
ちなみに雑誌編集のフローで誤植は基本的に編集者の責任、あるいはライターの責任である。
DTPやサイト制作のスタッフが原稿に手を入れることはほとんどない。タブーとはいわないが、それは仕事が違うという意味でスルーしてしかるべきことだ。
教科書の場合、教科書制作を請け負う出版社の担当編集者が責任を負うのだろうが、
もっぱら大きな変更が発生するのは検定作業の段階だとおもわれる。どういう段取りで進めているのだろうか。
というより、たかだか中学の教科書くらい、検定に関わる人間全員が最初から最後まで読むには1日もかかるまい。
しかも1度目を通せばたいていの誤字脱字などわかりそうなものを。
どうも口だけ出して成果を確認していない人がたくさんいそうな気がしてならぬニュースだ。