マイケル・ベイ監督作品トランスフォーマー3 - dark side moon をやっと観ました。トランスフォームシーンが好きなので全部観てます。
さすがに3回目になるとそのシーンにも少し慣れたので、それ以外の部分を初めて気にしてみました。
地球の外からなんらかの脅威が地球を襲うがアメリカのおかげでピンチ脱出。というストーリーはほとんどジャンル化するほど定着しましたね。だいたい「君もUSアーミーに入らないか?」みたいな内容だけどそれなりに外さないという鉄板モノです。
むろんトランスフォーマもそのジャンルのド真ん中。地球襲われるー大都市ぐしゃぐしゃーアメリカ困るー少数の米国軍及び一般人で構成した勇者軍団が肉弾戦で勝利 のプロット通りです。
アメリカ。だいたい、よその国の部隊とかに声かけませんから。自分でなんとかしようとするんですね。映画のなかでは地球はアメリカのものだ!という前提なのでかまいませんけどもその設定は間違いなく盛り上がるので大好きです。地球をよこせ!という宇宙人との交渉のテーブルについてるのは米国政府だけ。とか普通なのが乱暴でいいなあ。と思います。
全体的にいつも通り面白かったのですが1点残念だったのは1と2でヒロインだった美しき人食い吸血鬼※(ミーガン・フォックス)が監督にタテついたおかげでクビになり、3からは長い名前の女優に変わったことです。これ自体しょうがないですが、この原因がある大きな結果につながっているところが残念ですが笑えました。
ミーガン扮するミカエラは自立心旺盛な女性で車のメカニックに詳しく、素晴らしいドライビングテクニックで主人公やオートボットを助けるという立派な戦力だったのです。
ところが新しいスレンダーボイン&金髪の彼女は金持ち経営者になびくわ、無職の主人公は見下すわ、逃げるときは(わたしをおいていかないでー!)と足手まといだわ、唯一凄いのは10cm超えのヒールはいて猛ダッシュできることくらいという。でも、ハクい。ハクい女(スケ)とはこういう女ぜよ。という全米の妄想を念で固めたような風貌をしていました。
おかげさまで
「俺にとって何より重要なのは正義でもなんでもない、己自身の心の自由なんだー!!」
という若く透明であるはずの主人公の叫びが
「俺にとって自由ってのはマッチョであることとハクいねーちゃんのケツを追っかけることなんだー!」
というまるで成り上がりの中年オヤジが銀座の中心で叫ぶようなニュアンスにトランスフォームして聞こえてしまう。
という衝撃の結果になってました。
トランスフォーマだけにな!ははははは。
※人食い吸血鬼
ミーガンは「ジェニファーズ・ボディ」という、ジャケットはエロ映画、観てみるとホラー。よく観ると青春映画。という味わい深い作品で、男を食う(比喩でなくモリモリと生で)役で出てます。
トランスフォーマと関係ないんですが、海軍大好きマイケル・ベイが昔撮った「ザ・ロック」。アルカトラズ爆発したと思ってたんですが、こないだサンフランシスコ行ったら普通に浮いてました。
ラストのニコラス刑事が吹っ飛ぶシーン。ベイがいかに海軍が好物か、わかりますね。