2006/07/05

歯科医師

先ほど、前歯のインプラント手術を受けてきた。
仕事中の歯を食いしばるクセがたたって、過去折れてから差し歯にしていたのだがそれもだめになったのだ。
術前、歯肉の一部を切開して骨を削り、そこにチタンの棒を入れます。と説明されていたので、とても緊張していた。
できることなら眠ってしまいたい・・
上あごの前歯は、脳に近いので、何か命に棒が肉薄する気がするし。
で、手術開始直後、お口いっぱいに広がる生暖かい塩水の味。バキュームが追いつかず、一瞬ノドから舌の付け根まで到達する。
怖い。
程なく聞こえる、ゴズッゴズッという音。後に訊けば肉を削る音だという。
そして聞こえる、ゴリゴリゴリゴリという鈍く響く音。骨を削る音だという。
あ〜脳みそに向かって杭打たれてるわたし。なんども「中味」が飛び出る想像をした。
術後、かたっぽの目を隠すと見えないモノが見えてくるかも・・。ホムンクルスだね。
しかし、歯科医もラクではない。
細分化は進んでおり、歯医者などという大きなジャンルではくくりきれない世界かもしれない。
私の先生はインプラントをはじめとした審美系技術にに特化した歯科医師であるし。手先が狂わないようにジム通いして体調管理するし、酒もタバコもやらないし、睡眠時間は確保するわ、最新技術情報は収集するわで生活これすべて技術のため。
また、これらの話は私が根掘り葉掘りインタビューして知り得たことで、自分から自慢げに語ったわけでもない。
基本的には楽しくこうした生活を続けているのだと思うが、時には「こんなことをして何になるんだろう」と苦しむこともあるのではないだろうか。そういうことのくりかえしから、答えのようなものを見つけて前に進んでいらっしゃるに違いない。
そうしてあれだけ白昼堂々、素早く骨を削って杭を打てるようになったのだろう。
てしごと。職人だなあ〜。おかげさまでチタンは顔の真ん中に無事刺さりました。