2009/03/23

浪花節

「タダでもやる!仕事はお金じゃない!って感覚ってだいじだと思うんだよね。そうやって集まったスタッフってほんと良く働くんだよね。志高いってやつ?」と、ギョーカイ人の友達はよく言います。
わたしは意地が悪いので、そんなことないでしょ。本当に高い志を持ってるなら、気合いだけでうまくできなかったことのリスクを考えるでしょ。と言って笑います。
「あ。そこまで志の高いやつが来ちゃったらまずいでしょ逆に。いろいろ都合悪いし」
ほらあ。結局都合良く使えるヤツをテキトーにだまくらかして集めたいってだけでしょ?ね、ね。「うん。そりゃあ、そうだよ。だって削れるところで削んないとさあ。それにやっぱギョーカイに憧れてるヤツって結構いるし、あなたも夢じゃない!とか言ったら100人くらいすぐ集まるから。」
あんたのそういう正直なところは好きだ。けどね。感謝の気持ちが足りないよ。
「感謝はしてるよ。あ、今、ライターとか欲しいなあ。企画書作るのとか面倒だからさあ。そういうのやらせたいなあ」面倒なだけかよひでえなあ。
「でも才能ないヤツは都合だけで使ってもらってありがたいって思ったほうが良くない?それにやる気があればいつか芽が出るんじゃないの?」いやー。あんたに言われると腹たつなあ。でもシステムに問題がある以上、やる気だけでなんとかなるってのは、ないね。
「システムの問題?システムの話じゃないでしょ。やる気の話でしょ。」いやーだからそれはそっちの都合でしょ。「誰にでも都合はあるでしょ」あるけどさ。
「仕組みの問題にするのはよくないよ。そういうの、逃げじゃない?」逃げじゃないよ判断だよ。「夢がないなあ」無いかね。「夢とか理想を追う勇気持ったほうがいいよ。クリエーティブマインドってそこでしょ」そこかなあ。じゃあそのマインドを有効活用できるようにしっかりした出口を作るべきじゃないの?夢を追う我々にさ。「やだよめんどくさいよ。こっちの都合も考えてよ。こうみえてすでにかなり忙しいんだから」
そういって深いため息をつく友達の姿はたしかに去年より小じわも増えてる。じゃあ、今日はゆっくり風呂にでもつかってしっかり休んでまた明日からがんばろうね。
「うん。ありがとうそうするわ。」